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ちかっぱすいとうよ!?博多弁入門編
福岡市でよく使われる方言に博多弁があります。福岡出身のタレントさんがよく使っているイメージがあるかと思われます。今回はこの博多弁でよく使われる言葉を会話例などを交えつつ紹介していきます。ちなみに「ちかっぱすいとうよ」というのは「すごく好きです」という意味です。早速見ていきましょう。
語尾の「と」の使い方のパターンを意識してみよう!
博多弁では多くの場合で疑問形に「と」を付けることがあります。有名な例で言えば「この席とっとーと?」(この席は取られてますか?)といった具合です。疑問形だけでなく強調の意味でも語尾に「と」を付けることがあります。先ほどの例を使うと「この席とっとーと!」(この席は取られています!)となります。文と感嘆符だけだとイメージが付きにくいかと思われますが、疑問の時は語尾を下げるイメージ、強調の時は上げるイメージをしてもらえば良いかと思います。
しばしば博多弁は「と」だけで会話をすると言われることがありますが、「とっとーと?」の返しで「とっとーと!」と返すと強めに聞こえがちで微妙なイントネーションの違いからネイティブの博多弁ユーザーから怒りを買って「きさん!なんやその口のきき方は!くらすぞ!」(貴様!なんだその口のきき方は!ボコボコにするぞ!)と言われかねません。そのため、疑問符の「と」の返しには「よ」を使い「とっとーよ」もしくは「とっとーとよ」と返してあげるとタイトルの文にある「すいとーよ」のように柔らかく聞こえるのでお勧めです。
ちなみに博多弁だけではないのですが少なくとも福岡出身なのかどうかがすぐにわかる「と」を使った長文があり、「このおっとっととっとってっていっとったのになんでとっとってくれんかったと!?」という文があります。是非福岡付近に住んでいるというご友人に読ませてみると面白いと思います。
人を呼ぶ時の「○○さん」を「○○しゃん」にしてみよう!
博多弁では人を呼ぶ時の○○さんと言ったような「さん」が訛って「しゃん」となる人が多いです。博多弁で例文にしてみると「○○しゃん!足元にかべちょろがおるばい!」(○○さん!足元にヤモリが居ますよ!)といった具合です。ちなみに「ヤモリ」を博多弁で「かべちょろ」と言います。「壁をチョロチョロと走る姿」から名付けられたと言われています。さらに、この例文の語尾では「居る」を標準語では「いる」と読みますが博多弁では居ると言う時は「おる」と読むことが多いので例文にあげてみました。
「と」の紹介でチラッと触れてみた「きさん!なんやその口のきき方は!くらすぞ!」という文では「貴様」となるところを「きさん」と表現しましたが人によってはとなってしまいますが「きしゃん!」という人もいます。あまり綺麗な言葉ではないので「きさん」にしても「きしゃん」にしてもあまりおすすめはしません。
よく博多弁を使う女の子は可愛いと言われますが「しゃん」が生み出す舌足らずな印象を与える感じが可愛さを生み出す源ではないかなと思います。博多に行った際には是非使ってみてはいかがでしょうか。
「ちかっぱ」「バリ」といった強調の言葉を身につけてみよう!
今回のタイトルに「ちかっぱすいとうよ」とあります。すいとーよは感じにすると「好いとーよ」となり好きですという好意を表します。「ちかっぱ」とは「力いっぱい」が訛ったもので転じて「とても、すごく」という強調の意味になります。
他にも九州以外の地域にお住まいの方でもラーメンが好きな方は「バリ」という強調を使ったことがある方がいるのではないかと思います。博多弁で「バリ」を使うケースとして「とんこつはやっぱバリカタやろー!」(豚骨ラーメンはやっぱすごく固めで食べるのがいいよね!)に始まり「あれバリやばい!」(あれすごくやばい!)、「テストバリむずい」(テストすごく難しい)といったように強調したい時に頭には「バリ」を付けることが多いです。標準語では「マジ」が近いのではないかと思います。
博多ではラーメンと同じようにうどんも人気ですがラーメンは「バリカタ」なのにうどんは「バリヤワ」(すごく柔らかめ)を求めることが多く、同じ麺類なのに違った食べ方をすることが多いです。そんなこだわりの強い博多っ子は博多弁をうまく使えると心をすぐに開くので是非マスターしてみてください!